クリスタル楯はその名の通り、素材にクリスタルを使用しています。クリスタルはガラスの一種ですが、私たちが日常生活の中で使うガラスと比べて透明度が高い点が特徴です。数センチ以上の厚さになるにも関わらず、ガラスの向こう側が透けて見えます。またクリスタルガラスは屈折率(真空中の光速度と物質中の光速度の比率)も高いです。屈折率が高い素材では、内部で全ての光が反射する現象である全反射が起こりやすくなります。この現象のおかげでクリスタルは他のガラスでは出すことができないレベルの輝きを発することが可能です。
さらにクリスタル楯はダイヤモンドでなくガラスを使っているため、比較的自由に形やデザインを加工できます。希望すれば、プレートに入れたい文字を掘ることも可能です。オリジナルのクリスタル楯を作れば、一生色あせない思い出の一品となるでしょう。
クリスタルガラスが他の一般的なガラスと比べて綺麗なのは、素材の力も大きいと言えます。通常のガラスの主成分はケイ酸塩ですが、クリスタルガラスの場合、主成分の珪砂やカリウムに加えて酸化鉛を使うのが特徴です。
先程説明した透明度や屈折率は、鉛が含まれる割合が大きいほど高くなります。クリスタルガラスの透明度・屈折率の高さは、鉛のおかげだといっても過言ではありません。鉛を加えてガラスを作るのは特別な技術が必要になるので、クリスタルガラスは通常のガラスと比較して高価になります。
高いと言ってもそこまで負担になる金額ではなく、数千円程度から購入可能です。
クリスタル楯は優勝カップやトロフィー代わりに使用することができます。
クリスタルトロフィーというと、以前は世界レベルの大々的な大会に使われ特別感を醸し出していましたが、現在は一般的なスポーツ大会でも使用されるように普及してきました。
金や銀のトロフィーだと時間の経過とともに色合いや輝きは失われてゆきますが、クリスタルトロフィーなら色あせることがありません。その分、埃や傷など手入れには十分配慮する必要がありますが、材質が劣化することが無いのは大きな特色です。クリスタルトロフィーは半永久的な透明感や輝かしさから、今かなりの人気を博しています。
またクリスタルガラスは工業用でも使われ、鉛の量を増大し放射線をシャットアウトする力を高めたガラスや、環境への影響を考慮し鉛ではなくチタンやバリウムを含有する無鉛クリスタルガラスも出てきました。